足元に物を置きがちな人へ|“座る動作の流れ”に合わせるとスッと片付く

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木目デスクとイスが静かに並ぶ足元の空間
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足元に物を置きがちな人へ|“座る動作の流れ”に合わせるとスッと片付く

イスに座るとき、手に持っていた物がそっと足元に残る瞬間があります。
バッグや資料、ケーブル、飲みかけのボトル。
座った流れの中だけ置きやすく、そのまま静かに積み重なっていきます。

これは性格ではありません。
「座る→前にかがむ→手を離す」動きと、腕が落ち着く位置がずれているだけです。
人は、体が止まりやすい位置に物を置きます。
その位置がいま足元になっているだけです。

足元に物が集まる“3つのズレ”

足元置きが続くとき、動作には次の3つのズレが重なっています。

① 手の軌道と高さがそろっていない
座ると腕は自然に下がります。
その軌道を受け止める位置がないと、近い床へと静かに流れ込みます。

② 座る動作の途中に“腕が止まる位置”がない
腰を下ろすとき、体は前後に揺れます。
その揺れを受け止める場所が途中にないため、安定しやすい足元に落ち着きます。

③ 戻す動作の距離が長い
立ち上がらないと届かない場所は、自然と後回しになります。
その結果、足元が“最初に置ける位置”として定着しやすくなります。

結局どれも、腕が止まる位置と置く場所がずれていることが原因です。
ここがそろわない限り、物は足元に落ち着いてしまいます。

高さ・距離・流れが整えば、腕は迷いません。
あとは、その軌道の延長に“置ける位置”をひとつつくるだけです。

イスの前の床にバッグや資料、ケーブルが自然に散らばっている様子

“座る動作の流れ”に置ける位置を入れる

足元置きをやめる最短の方法は、
座るときに腕が下がるライン上に“手が止まる位置”をつくることです。

ステップ1|腕がどの角度で下がるかを見る
座るとき、利き手側の腕が自然に向かう角度を軽く確認します。
多くの人は、体の右前あたりに“腕が落ち着く高さ”があります。

ステップ2|足元より少し高い場所に受け皿を置く
床ではなく、ほんの10cm高いだけで軌道に乗ります。
デスク横の細いワゴンや浅いボックスが、その“落ち着く位置”になります。

ステップ3|座ったまま腕を下ろせば届く距離にする
立たずに届く距離にすると、戻す動きが途切れません。
片付けを意識しなくても、自然に続けられます。

ほかにも足元が散らかりやすい理由がある

● バッグが重いと腕が沈み、床が“最短距離”になる
重さのある物は腕の角度を下げやすく、床で止まりやすくなります。
結果として、足元が最初の仮置きとして働きやすくなります。

● デスクの奥行きが深いと、途中の足元が“いちばん安定する位置”になる
前に出る距離が長いほど体勢が崩れやすく、途中で手が止まる位置が足元に寄ります。
視線も前に沈みやすく、腕の角度が床方向へ向きやすくなります。

● イスが動きやすいと、体の安定先が足元に集中する
キャスターが軽いと座った瞬間に揺れやすく、揺れが止まる位置として床が選ばれます。
その位置に物も集まりやすくなります。

● ケーブルが床に散らばっていると、“置くスペース”として定着しやすい
床の余白が狭いほど、物が集まる流れが生まれます。
ケーブルの上に一時的に乗せる形で、ほかの小物も集まりやすくなります。

● 拾う動作が重いと、戻す動きが遅れやすい
立つ・かがむが必要な高さ差があると、「あとで」が積み重なります。
その結果、足元が最初の置き場所として固定されやすくなります。

足元が整うと、座ってから作業に入るまでの流れが途切れません。

小さな拾い直しがなくなり、静かなリズムのまま作業に入れます。

まとめ|足元置きは動作と位置をそろえるだけで変わる

足元が散らかるのは、座る動作と置く位置が少しずれているからです。
腕が落ち着く位置と置く場所が合えば、戻す動きは途切れません。

今日できることは3つ。
・腕の軌道を見る
・足元より少し高い位置に受け皿を置く
・座ったまま置ける距離に整える

大きな工夫は必要ありません。
小さな調整だけで、足元は静かに整い始めます。

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